
栽培スキルアップ
■整枝方法
直売出荷の場合は、品質重視の整枝栽培を行います。整枝栽培では、強めの枝を6~7本主枝とし、それから発生する枝は側枝として扱います。側枝は1花で摘芯し、収穫後は2次側枝の1~2芽を残して切り戻します。側枝を切り戻すことによって過繁茂を防ぎ、果実に光が十分にあたって果色が濃くなります。また、着果数の制限につながり、樹勢が維持され長期にわたって良品が収穫できます(第1・2図)。
■草勢判断
ナスを上手に栽培するには、的確な草勢判断が大切です。例えば草勢が弱くなってきた時は、成長点付近の葉が小さく茎が細い、蕾が小さくトゲが低い、花が成長点に近い所で咲く、雌しべが雄しべより短くなる、などの多くの徴候が見られます。また、梅雨明け以降は、草勢が強くなりすぎることはほとんどなく、草勢が低下しがちで早めの対応が必要です(第3図)。

■追肥
1回目の追肥は、一番果の収穫後10㎡当たりチッソ成分で30gを株元から20cm話して施用してください。一度肥料切れを起こすと草勢が回復するまでに時間がかかるので、半月から10日に1回を目安に行うことをおすすめします。根の先端付近への施肥が効果的なので、2回目、3回目と回数を経るごとに徐々に株元から離して施肥します。それでも草勢が弱いようなら、10㎡当たりのチッソ量が10g程度になるよう希釈した液肥を、様子を見ながら週に1~2回潅水してください。通常の追肥よりも早い効き目が期待できます。
●ナス(育苗)耕種基準
畝幅(cm) | 180 |
---|---|
条数(条) | 1 |
株間(cm) | 60 |
※表示の耕種基準は目安としてご利用ください。
栽培Q&A
Q:ホルモン処理って必要なの?
A:低温期に行うことで初期の着果が安定します。

【ブリーダーからプレゼンテーション!】
■直売所出荷の方に
●早出し出荷におすすめの3品種

同じく長卵形の「とげなし千両二号」も早生性の性質を備えており、初期から収量が上がりますが「竜馬」よりもスタミナがあるため、追肥を的確に施すことで早出しからの長期栽培が可能です。
「黒陽」は長ナスタイプの中では特に早生性にすぐれており、初期から良質の長ナスを収穫できます。
ナスの早出しで勝負するのであれば、トンネル、マルチの利用やハウス栽培など、低温期の保温対策が重要になります。
●連続長期出荷向け

■自家菜園の方に

■女性に提案

【よくある失敗】
~果実の障害~

7月上旬まではツヤのあるきれいなナスがとれたのに、梅雨が明けたとたん首細でくすんだナスが増えてきた…。こんな経験ありませんか?これは成り疲れに加え、潅水不足による乾燥が原因のつやなし果、いわゆるボケナスです。高温期には、こまめに十分な潅水を行ってください。