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ブリーダーから春のプレゼンテーション-トマト-

栽培スキルアップ
■畑の準備
 定植時には肥料が土中で溶け、トマトが吸収できる状態にしておく必要があります。定植は3~5月の肌寒い時期に当たるので、約1カ月前には畑の準備をしておくのが理想的です。
水分を多く含む重い土では、定植後に根が呼吸できず活着に悪影響を与えるため、畝立て前にはしっかりと畑を乾かし、気層ができるようにしておくことがポイントです。
肥料は成分量で10㎡当たりチッソ100~150g、リン酸150~200g、カリ100~150gとなるよう施します。同時に、稲わらなどの有機資材を含む完熟堆肥も10㎡当たり20~30kg程度入れておくと、長い肥効と土質の改善に効果がありおすすめです。堆肥投入時には石灰でpHを調整し、土壌が酸性に傾きすぎないようにしておきましょう。
■育苗時の温度管理
 ハウス半促成・露地栽培ともに播種~育苗時期は加温が必要です。発芽には25~30℃が望ましく28℃を理想とします。3~4日で発芽がそろったら、最低地温20℃、最低気温16℃、日中の最高気温25℃を目標に温度管理を行います。播種後約4週間で、本葉が2.5枚になったころを目安に、12cmポットに移植します。移植後活着してから最低気温を12℃にし、その後1週間に1℃を目安に最低気温を下げます。定植前の週には8~10℃になるようにしましょう。この温度管理は定植後の苗の活着をスムーズにするために必要で、ポイントは地温をできるだけ16℃で維持し、気温のみを下げていくことです。根の伸長を妨げず養水分の吸収が十分に行え、また徒長を防ぐことができます。
「農電園芸マット」などの保温資材を使うと温度管理が非常に簡単で、マット部は潅水による漏電・感電の心配もありませんのでおすすめです。
■育苗管理
 定植苗の目安は蕾がガク割れしたころで、できるだけ開花苗に近づけます。一般的にホームセンターなどで売られている苗は9~10.5cmポットが主流で苗がまだ小さく、購入後も育苗が必要となります。そのまま定植してしまうと草勢が強くなりすぎて実がつかなくなったり、特に大玉トマトではワラジのような果形となる乱形果が出やすくなったりします。従って購入後12cmポットに移植することをおすすめします。小さいポットでは根がポットの周りをぐるぐると巻き活力を失う老化苗となり、定植後の根の伸長が悪くなります。どうしてもスペースがないなどの理由で移植できない場合でも、晴れた日には、午後3時ごろに表土が乾いている状態を目安に、薄めの液肥を少量施すことで苗の老化をある程度防ぐことができます。
■定植
 定植は晴れた日の午前中に行い、潅水後の地温を十分に上げることがポイントです。
地温が低いと根の活着が悪くなり、その後の生育遅延や病害の発生助長など悪影響をもたらすので注意が必要です。
●トマト(育苗)耕種基準
畝幅(cm) 180
条数(条) 2
株間(cm) 40~50

※表示の耕種基準は目安としてご利用ください。

栽培Q&A
Q:果実の先に黒いシミのような症状が出るのはなぜ?
A:この症状は「尻腐れ(石灰欠乏症)」と思われます。
 「トマトは水を極力やらないようにと指導された」という声をよく耳にします。確かに灌水量を制限すると、糖度が上がりおいしいトマトができます。しかし人間も夏場の高温期には多くの水を必要とするように、トマトも水を必要とします。果実のほとんどは水分でできており、これが減ると水溶性のカルシウム(石灰)が果実の先端に移動できなくなり、細胞が死ぬことで黒く見えるようになるのです。
従って高温期には毎日水をやり、萎れることがないようにすることでこの症状は抑えられます。またチッソ過剰が原因で尻腐れが起こる場合がありますので、元肥や追肥が多すぎないか確認することも大切です。
【ブリーダーからプレゼンテーション!】
■直売所出荷の方に
「連続長期出荷用品種の選択(大玉トマト)」
 12月~1月播種のハウス半促成栽培には「桃太郎ファイト」がおすすめです。高糖度栽培に最適な品種で、「桃太郎」シリーズの中でも1、2位を争うほど糖度の高い甘いトマトは、お客さんのリピート率を上げることまちがいなしです。果ぞろいも抜群で、その特長をアピールするには陳列皿などに”平積み”するのがするのがよいでしょう。ヘタを下にして陳列すれば、花痕の小ささと果形のスムーズさが際立ちます。
2~5月播種の夏秋栽培には「桃太郎ギフト」をおすすめします。「桃太郎ファイト」と同様に糖度が高いのが特長で、高温期でも食味のよいトマトが楽しめます。
草勢は強く、夏の強烈な日差しから果実を守るのに適しています。また腰高でよくそろう果実は見た目にも美しく、「ファイト」から「ギフト」へとスムーズに品種移行が可能です。
6~7月播種の抑制栽培には「桃太郎ヨーク」です。肥大のよさは「桃太郎」シリーズの中でもトップレベル。この作型は最も栽培が難しく果実を肥大させるには技術を要しますが、「ヨーク」は比較的栽培が容易です。灌水量を制限した高糖度が高くおいしいトマトを秋にも提供できれば、直売所の評価も上がっていくことでしょう。
■女性やお子さん、年配の方に
 機能性成分を豊富に含み、おいしさにもこだわったファイトリッチシリーズをおすすめします。
オレンジ千果」は血液の酸化を防ぎ、老化を遅らせる効果のるカロテンが赤ミニトマトの約3倍!糖度は「千果」と同じ8度にもなり、美容によいだけでなく食味も最高です。
クックゴールド」「桃太郎ゴールド」は赤・ピンクトマトには含まれておらず、金色そのものの色素であるシスリコピンが豊富に含まれています。赤色の素であるリコピンと同様の抗酸化作用があり、さらにその吸収効率はリコピンの約2.5倍との報告があります。
夏場の冷えたビールのおつまみに、揚げ物などが多くなりがちな夏場の食生活を、黄色トマトをはじめ、機能性成分を豊富に含んだ夏野菜をたくさん食べて、体を正常化し健康で長寿を目指しましょう。
【よくある失敗】
~裂果~
 裂果には、過湿や朝晩の温度差が原因で発生する露が、果実の表面を覆うことで果皮の伸縮を妨げて発生する「裂皮」といわれるものと、夏場の強い直射日光が果実表面を照らし硬化させることで発生する「放射状裂果」の大きく分けて2つがあります。
梅雨時期は裂皮
 ハウス半促成や露地栽培では、6~7月の梅雨時期に収穫が始まるため「裂皮」が起こりやすくなります。ハウス半促成栽培ではハウス内の換気をよくし、湿気を滞らせないようにします。敷きわらなどで吸収させることもよい方法です。
露地栽培でも直接果実に雨が当たらないよう雨よけをしたり、着果を葉で傘のように覆うなどの管理をしたりする必要があります。
高温期は放射状裂果
 7月後半の梅雨明けから8月の高温期には「放射状裂果」が多く見られます。
トマトが必要とする光度を大幅に上回る光線から果実を守るためには、遮光が最も効果的です。ハウス栽培では、遮光ネットの設置を積極的に行います。露地栽培では、果実を覆うように葉を十分茂らせ果実に影を作るようにするとよいでしょう。また、潅水回数を増やすと果実の硬化を防ぐことができるので、盛夏期には積極的に潅水を行いましょう。


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